「ロボットは職を奪わない」と、ジョージア工科大学ヘンリック・クリステンセン教授

ロボット研究の第一人者のひとり、ジョージア工科大学のヘンリック・クリステンセン教授が、『IEEE Spectrum』誌のポッドキャストのインタビューに応えて、ロボット技術が発達することによってアメリカの職を奪うことはないという、楽観的な見方を伝えている。

ジョージア工科大学のヘンリック・クリステンセン教授

ジョージア工科大学のヘンリック・クリステンセン教授

 

中で触れられているいくつかのポイントは:

・コンピュータの発展で起こったように、ロボット技術によってパラダイム変換が起こり、新しい職が生み出される可能性は高い。

・ロボットによって置き換えられる仕事もあるが、(ロボット技術の導入によって)アウトソースされていた仕事が戻ってきた際には、ひとつの雇用に対して、ロジスティック管理などの分野で1.3人分の雇用が生み出される。

・ジョージア州南部に製造工場をつくった韓国の自動車メーカーKIAの挑戦は、マシーンのオペレーターを確保することだった。つまり、技能のいらない職から、特殊技能が必要な人材に需要が移っている。今後それを支えるためのSTEM(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)の分野に、十分な数の学生が関心を持っているかどうかが問題。

・3Dプリンティングは、アジャイル(少量、フレキシブル、迅速な)生産を可能にするゲームチェンジャーとなる。在庫コストが不要で材料の利用にも無駄が出ないため、製造コストを下げ、それによって安い製品を大量に生産をすることができるようになる。ここでは製造機械やツールに携わっていた雇用は不要になるが、その代わり今日では想像もできないような製品を考案するような、まったく新しい産業が生まれるはずだ。短期的には雇用は減るが、長期的には雇用を生み出すもととなる。

・われわれは短期的な儲けに目を奪われがちで、また経済や国の財政、雇用などの問題で不安に陥っている。これは、長期的なビジョンを持って、将来どんな機会が待っているのかに対してはっきりした見通しが持てないから起こっていることだ。