資金調達をしたロボット・スタートアップが増えている

最近、ロボット関連のスタートアップが新たな資金を調達したというニュースをよく耳にするようになった。出資するのは、ベンチャー・キャピタルが中心のようだ。それらをまとめてみよう。

モノレール上を走行してソーラーパネルの向きを変えるキューボティックス社のロボット(www.qbotix.comより)

モノレール上を走行してソーラーパネルの向きを変えるキューボティックス社のロボット(www.qbotix.comより)

ソーラーパネルの向きを変えるロボットを開発するキューボティックス社は、今年6月にシリーズBで500万ドルを調達した。これまでの調達資金合計は1250万ドルとなる。モノレールの上を電池で走るロボットが、ソーラーパネルの向きをメカニカルに動かす同社のしくみは、従来のようにパネルにモーターをとりつけるのを不要にした。今回の資金は、新たなロボット開発に用いられるという。

お掃除ロボットのニート・ロボティクス社は、今年8月に1400万ドルを調達した。同社は昨年1220万ドルの資金を受けている。アイロボット社のルーンバの競合製品とされるニートは、ペット用も含めすでに数世代のモデルが販売されている。

元『ワイアード』誌編集長のクリス・アンダーソンが創設したドローンの会社、3Dロボティクス社は今年9月、3000万ドルをシリーズB投資として確保。同社は、新しい資金でサンフランシスコに拠点を設ける予定のようだ。同社は昨年12月に500万ドルをシリーズAで調達していた。

今春に行われたドローン会議では、まだホビイスト的な目的しかなかったように見えたが、今は商業用途として農業分野に照準を定めているようである。農作物の生育状態をモニターするといった用途に使われる。現時点ではドローンに対してまだ飛行規制があるため、農場のような私有地での商業的利用へ向けた開発はビジネス面では賢い決断だろう。また、救援サポートやハイパーローカル(非常に限られた地元範囲での)配達の利用も検討している模様。

2007年に創設された農業ロボットの開発会社、ハーベスト・オートメーション社は去る10月にシリーズC投資として1175万ドルを調達した。同社のロボットは、農業用ロボットと言っても、野外で低木を運んだり、温室内で鉢植えを運搬したりするのに便利なロボット。これまで受けたベンチャー・ファンディングは、合計で2000万ドルを超える。

鉢植えを運んで一列に並べるなどの作業を行うハーベスト・オートメーション社のロボット(http://www.harvestai.com/より)

鉢植えを運んで一列に並べるなどの作業を行うハーベスト・オートメーション社のロボット(http://www.harvestai.com/より)

静電付着フィルムをつけた低電力消費のグリッパーやスマート・コンベイヤーを開発するグラビット・ロボティクス社は、10月にシリーズAの300万ドルを受けた。投資グループにはナイキ社も含まれている。同社のテクノロジーは、SRIのロボティクス・プログラムから生まれたもの。薄い布を掴むといった製造現場のほか、生物医学向け、軍用、消費者用の用途が考えられるという。

センサー・システムやカメラを搭載した超小型ロボットや分散ロボット・システムを開発するリーコンロボティクス社は、11月に10万ドルの資金を集めた。ただし、これは負債による資金調達。同社は、遠隔から操作可能なロボットを、軍や警察にこれまで4000台提供してきた。

センサー付き超小型ロボットは、すでに4000個販売されている(http://www.reconrobotics.com/より)

センサー付き超小型ロボットは、すでに4000個販売されている(http://www.reconrobotics.com/より)

アイロボット社共同創設者のひとりであるエレン・グレイナーが2008年に創設したサイファイ・ワークス社は、主に軍事用に利用できる偵察、調査ドローンを開発している。同社は、今年11月に700万ドルの投資を受けている。これまでは270万ドルのエンジェル資金で運営してきた。新しい資金は、農業や鉱業、油田建設などでの調査や状況モニタリングといった商用化に使いたいという。

バクスターのリシンク・ロボティクス社も、11月に1150万ドルを調達した。これはすでにシリーズDの投資で、これまでの調達資金を合計すると6200万ドルになる。同社はさらに拡大を目指すと述べている。アマゾン社創設者のジェフ・ベゾスの個人投資会社、ベゾス・エクスペディションズは、これまでのシリーズすべてに参加している。