グーグルが日本のシャフト社を買収していた! ロボット・スタートアップを一気に7社も

ロボット業界の大ニュース。グーグルがロボット事業に乗り出し、日本のロボット開発会社シャフトを含むスタートアップ7社を買収したという。『ニューヨークタイムズ』が報じている

シャフトは、東京大学情報理工学系研究科の情報システム工学研究所(JSK)からスピンアウトし、2012年に創設された会社。

シャフト社のホームページ(http://schaft-inc.jp/より)

シャフト社のホームページ(http://schaft-inc.jp/より)

同社は、今月末に予選が開かれるDARPAのロボティクス・チャレンジにも出場する予定で、すでに有望視されているが、この買収によってその賞金200万ドルを大きく上回る資金を受けることだろう。日本のロボット界にとっては、大きな刺激となるできごとだ。

自走車を開発してきたグーグルがロボットに進出するのは、ごく自然な動きとも言えるが、同社は他にもロボット会社を一気に買収したようだ。しかも、買収は秘密裏に過去半年ほどの間に次々と行ってきたという。記事は、その投資額の大きさから、消費者向けロボットではなく、製造用、ロジスティクス用のロボットが狙いではないかと見ている。

同社が買収したのは、以下7社:

シャフト:東京大学の情報システム工学研究所(JSK)のスピンアウト。ヒューマノイド・ロボットおよびその要素技術を開発。

インダストリアル・パーセプションウィロー・ガレージ社のスピンアウト。コンピュータ・ビジョンとロボットアームを開発。配送センターなどでの箱の仕分けや積み込みをする。

メカ・ロボティクス:ヒューマノイド・ロボットを、主に研究分野での利用のために開発。

レッドウッド・ロボティクス:ウィロー・ガレージ社とメカ・ロボティクス社、SRIの合資会社。ロボットアームの開発。

ボット&ドリー:ロボットアームの先につけたカメラで、特殊撮影をするシステムを開発。映画、広告業界のために技術を提供。

オートファス:ボット&ドリーの姉妹会社。映像、広告のための製作会社。

ホロムニ:可動式車輪の開発。

メカ・ロボティクス社のモバイル・マニピュレーターM1(http://mekabot.com/より)

メカ・ロボティクス社のモバイル・マニピュレーターM1(http://mekabot.com/より)

ことに、ロボットへの投資が明らかになったのは、アマゾンがドローンで即日配達を実験していることが報じられた直後。小売で競争力を強めるアマゾンへの対抗だと見られている。グーグルはアマゾンと同様、都市地域での配送実験を行っており、そのプロセスの一部にロボット技術が統合されそうだという。

もうひとつの驚きは、このグーグルのロボット事業を率いるのがアンディー・ルービンであるという点。ルービンは、アンドロイドのオリジナルの開発者で、グーグルでは今年初頭までアンドロイド事業部門のトップを務めてきた。その職を退いてから後の動向が不透明だったが、社内でのロボット事業の基盤を整えていたようだ。同氏は、かつてカール・ツァイス社のロボット・エンジニアであったという履歴を持っている。

ルービンは、ソフトウェアやセンサー部門ではまだブレークスルーが待たれるが、可動性やアーム、ハンドなどの動きの面での問題は大きく解決され、事業化の機が熟したとしている。長期的な開発を続けるというよりは、できるだけ製品化を推し進めていくつもりのようだ。また、これからもさらに買収を進めるという。

ただ、7社のリストを見る限りすべてが製造用ではない。ビジュアル制作系での応用的な利用も照準に入っているようである。