オープン・サイエンスの重要さ

西イングランド大学ブリストル校機械エンジニアリング学部のアラン・ウィンフィールド教授が、研究過程や研究成果を常にオープンにしておく「オープン・サイエンス」の重要性と有益性について、『ロボハブ』で述べている

Robot - open_science

スライドは、ここに。

オープン・サイエンスとひとことで言っても、その内容はいろいろだ。論文をインターネットに上げてアクセス可能にする程度ならば簡単なことだが、「オープン・ノートブック・サイエンス」と呼ばれる研究の過程自体を公開し続けていくのはもっと手間がかかる。

同教授はオープン・サイエンスを3段階に分けている:

・レベル0: 一方方向。研究室の内容や論文を公開する。

・レベル1: レベル0に加えて、ブログ、SNSなどで外部の参加やフィードバックを可能にする。これは時間の点でも外部からの反応という点でも面倒だが、自身の経験ではそれだけの価値がある。質問されることによって、深く考えさせられることもあるからだ。

・レベル2: レベル0、1の上にオープン・ノートブックを加えて、研究の過程を公開する。成功や失敗、いい考えや悪い考えも含めてすべてを見せなくてはならないので、勇断を要する。しかし、これこそ科学の実体。ノンリニアで、行き止まりがたくさんある道のりだ。教授自身も検討したが、やっていない。時間の制限と、研究チームのメンバーを完全に説得できないから。

同教授は最後に、オープン・サイエンスは研究のスピードを遅れさせるが、実はそれは必要なことであって、その遅れやコストも見込んで研究計画を立てるべきだと結ぶ。なぜなら、オープン・サイエンスでないのならば、「クローズド(閉じられた)・サイエンス」の選択肢しかなく、それは無責任な科学だからだ。

昨年、科学分野で苦い経験をした日本にとっては、心にしみいる主張