「UBR-1のプラットフォームは、何10億ドルもの規模になるビジネスの一部なんです」 アンバウンデッド・ロボティクスCEOメロニー・ワイズ インタビュー

数々のスピンオフ企業を出したウィロー・ガレージ。その最後のスピンオフがアンバウンデッド・ロボティクス社だ。創業者4人は、すべてウィロー・ガレージの出身者。そのたった4人が、1年足らずの間に1本アームのロボットUBR-1(ユーバー・ワン)を開発して、関係者を驚かせた。同社のオフィスを訪ねて、今後の計画などについて聞いた。(UBR-1発表時の参考記事はここに。)

アンバウンデッド・ロボティクス社のオフィスで。立っているのが、CEOのメロニー・ワイズ。

アンバウンデッド・ロボティクス社のオフィスで。立っているのが、CEOのメロニー・ワイズ。

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リシンク・ロボティクス社でレイオフ

「ボストン・グローブ」紙が、リシンク・ロボティクス社でのレイオフを伝えている

記事によると、リシンク・ロボティクス社は90人いた従業員のうち21人をカットした。同社は、工場で人と並んで働くロボットとして知られるバクスターを開発、製造する。創業したのは元MIT教授のロドニー・ブルックス氏だ。

リシンク・ロボティクス社のバクスター(http://www.rethinkrobotics.com/より)

リシンク・ロボティクス社のバクスター(http://www.rethinkrobotics.com/より)

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バクスターの時給は3ドル(300円)? コーロボットの最新状況

人間のすぐそばで働くコーロボットに関する最新の状況が、『ロボハブ』にいくつか出ていた。コーロボットは、特に中小企業の製造現場で、黙々と働いて生産性を上げると目されているものだ。価格も安く、軽量でフレキシブルに動きを調整できるのが特徴だ。

最近アメリカにも支社を出したデンマークのユニバーサル・ロボッツ社は、すでに世界で3000台を売り上げているという。しかし、アメリカではリシンク・ロボティクス社のバクスターがそれを上回っており、アメリカだけでも毎月60〜100台の同等のペースで出荷している。

バクスターは中小企業だけではなく、学校や研究機関にも売られている。ヨーロッパの大学研究所にも出荷され始めたようだ。バクスターのSDKは現在大学での研究用にリリースされているが、2014年には産業バージョンのSDKが出される予定だ。

またユニバーサル・ロボッツ社は、ヨーロッパから始まり、現在はアメリカ、アジアなどへも販路を広げている。

最近放映されたニュース番組では、ロボットと生産性、労働の関係をとらえ、バクスターのようなコーロボットを採用することによって、今後10年の間にアメリカで300〜500万の新しい職が生まれるとしている。

その理由はこうだ。バクスターは電力やプログラミングなどを合わせてもコストは時間当たり3ドル程度。アメリカでは人間の生産性が高く、そんな人間とロボットを合わせると、中国での製造コストよりも安くつく。人間だけならば中国などの途上国に太刀打ちできないのだが、ロボットを組み合わせると生産性は高くコストは安いという状況が生まれるのである。

10月初頭に放映されたCBSニュース番組ではコーロボットがテーマに

10月初頭に放映されたCBSニュース番組ではコーロボットがテーマに

ロボットは、アメリカの労働を奪うのではないかというのがもっぱらの議論。だが、ロボットと人間を一緒に増やし、両者が一緒に働く最新スタイルの製造現場ができるおかげで、そんな心配も杞憂に終わるかもしれない。

この記事には、実際の工場で稼動しているコーロボットの様子を収めたビデオも載っているので、ぜひご覧いただきたい。


バクスターのソフトウェアが2.0にアップグレード

製造現場で人と一緒に仕事ができるコー・ロボットの代表的存在、リシンク・ロボティクス社のバクスターが、バージョン2.0にソフトウェア・アップグレードされた。アップグレードは、コンピュータやスマートフォンと同様、ネット経由でダウンロードして行われる。

2.0での改良点は、スピードが速くなったことと、どんな角度からもモノをピックアップできるため、多様な動作が可能になったこと。さらに動きがより正確になり、スキャンなどができるようにモノを空中で持ち上げたまま、その位置を保つこともできる。異なった形状を見分ける機能も向上したという。

ビデオを見ると、当初よりもいろいろなタスクをこなせるようになっているのがわかる。同社では、バクスターは「これからもどんどんソフトウェアが改良されることで、投資効果がもっと上がっていく」と強調している。

しかし、このビデオでは作業員にバクスターのアームがぶつかる様子が’わざわざ収められている。ぶつかっても痛くないということだろうか。作業員をあらかじめ感知して、腕を止めてくれないのは確かのようだ。


ますます人間の近くで仕事をするようになるロボット

先だって、デンマークのユニバーサル・ロボッツ社がアメリカに支社を設けたニュースを伝えたが、同社のロボットがこんな風に使われているという記事が『テクノロジー・レビュー』に掲載されていた

サウス・カロライナ州のBMW工場で仕事をするロボット(www.technologyreview.comより)

サウス・カロライナ州のBMW工場で仕事をするロボット(www.technologyreview.comより)

場所は、サウス・カロライナ州にあるBMW工場。これまでの自動車製造工場でのロボットはパワフルで精密だったため、人間が近寄るのは危険とされてきた。そのため、最終的なアッセンブリー作業は多くはまだ人間の手に任されていた。

しかし、この工場では、ドアーに密封剤を取り付けるアッセンブリー作業をロボットが受け持っている。接着剤を塗る作業も含めれば、「毎日、ウィンブルドンの試合を数回こなしたほどの重労働」とのことだ。

BMWでは、さらに新しい可動ロボットをMIT(マサチューセッツ工科大学)の航空学および宇宙学部のジュリー・シャー教授と開発中とのことで、こちらはさらに洗練されたアッセンブリー作業をこなす上、人間の作業員に道具を渡したりするらしい。数年後に導入を計画しているという。シャー教授は、MITのコンピュータ科学および人工知能ラボ(CSAIL)のインタラクティブ・ロボティクス・グループを率いている。

同記事では、リシンク・ロボティクス社のバクスターが、現時点ではアメリカの中小規模の工場で利用され、コンベヤー上で動くものをパッケージするなどの軽作業を行っているのに対して、BMWのロボット利用はもっと重労働の製造作業に組み込まれることを目指していると、その違いを指摘している。