コー・ロボットは、次の競争の舞台

人間の作業員に混じって仕事をするコー・ロボットは、産業ロボットの新たなカテゴリー。デンマークのユニバーサル・ロボッツ社、アメリカのリシンク・ロボティクス社、日本のカワダ・ロボティクス社など、この分野ではすでにいくつかの製品が知られている。

そこへ従来の産業ロボットのメーカーも次々に製品を投入するという。『シカゴ・トリビューン』が伝えている

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2014年たまっていたイベント・レポートまとめ<その10>オートディスク・ユニバーシティー(AU)で見かけたロボット

遅れていた2014年のイベント・レポートのまとめが、まだひとつ残っていた。これが最後。12月初頭にラスベガスで開かれたオートディスク社の恒例の年次イベント「オートディスク・ユニバーシティー(AU 2014)」である。

AUでは、オートディスク社の新しい技術を学び、情報交換をしにやってくるユーザーが多数集まる。今回興味深かったのは、オートディスク社が「生成デザイン(Generative Design)」という未来的なコンセプトを打ち出したことだ。同社CTOのジェフ・コヴァルスキー氏は、「オートディスクに在籍した9年間でもっとも大きな変化を目前にしている」と語っていた。これはロボットとも決して無関係ではない。

「オートディスク・ユニバーシティー(AU 2014)」に集まったユーザー

「オートディスク・ユニバーシティー(AU 2014)」に集まったユーザーたち。こんなに多数

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乗馬療法を提供するオーストリアのロボット

馬に乗る乗馬療法は、神経生理学に基づいた運動療法。身体障害や神経障害を抱える人々の身体のバランス感覚や姿勢維持、身体各部の協調運動、関節機能や筋肉の訓練として、その成果が認められているものだ。

その馬に乗る感覚をロボットに置き換えると? 『メディカル・エクスポ』が、そんなロボット「ヒーロブ(Hirob)」を紹介している

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2014年たまっていたイベント・レポートまとめ<その6>『オートマティカ(Automatica)』展示会

たまっている2014年のイベント・レポートの第6回は、6月初頭にミュンヘンで開かれたロボット展示会『オートマティカ(Automatica)』についての写真を。これは2年に1度開かれる大規模な展示会で、産業ロボットを中心に世界中からメーカーが集まる。

そのレポートの前にひとつ。

ここではクカ・ラボラトリー社が主催するクカ・イノベーション賞の最終選考も行われた。これは、クカ社の小型モバイル・マニピュレーターであるユーボットの革新的な使い方を実現した学生チームに送られるもの。

Robot - kuka_award

オートマティカ会場に設けられたクカ・イノベーション賞の決勝戦の様子

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クカ社流のコー・ロボットはこれ

クカ社が「LBR iiwa」システムと呼ばれる可動式ロボット・セルを、シーメンス社の製造現場に初めて設置するという。 このシステムは、人間と共同作業を行うような現場向けで、ことに高度に繊細なアッセンブリー作業を行うことを主眼に置いている。センサーも統合されており、作業と検証を同時に行う。

リリースはここ


ピンポン・ロボットのホント、ウソ考察

『IEEEスペクトラム』が、クカ社製ピンポン・ロボットとドイツ・チャンピオンの対抗試合、そして、ホビイストが作ったとされるピンポン・ロボットについて、真偽性を2つの記事で考察している。Robot - kuka_boll

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ピンポン対決ビデオは、残念な機会喪失

先だって伝えたクカ社製ロボットとドイツ・チャンピオンのピンポン試合。作り込まれたビデオはドラマティックだったが、これはクカ社にとっては重要な機会喪失だったと『ロボティクス・ビジネス・レビュー』が評している

今度はリアルな試合が見たい!

今度はリアルな試合が見たい!

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クカ社が、航空機製造用ロボットのアレマ・オートメーション社を買収

航空機製造でのリベット留めや穿孔作業ロボットを開発するアレマ・オートメーション社が、クカ社に買収された。『ロボティクス・ビジネス・レビュー』が伝えている。買収額は明らかでない。

航空機製造現場でのアレマ・オートメーション社の製品(http://www.alemaauto.fr/より)

航空機製造現場でのアレマ・オートメーション社の製品(http://www.alemaauto.fr/より)

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人間とロボットのピンポン対決が来月開催!

ドイツのピンポン・チャンピオンのティモ・ボルは、世界第8位の腕の持ち主。彼は、クカ社製のピンポン・ロボットに勝てるだろうか。この対決が、3月11日に予定されている

クカ社のロボット「KRアジラス」は、世界最速のロボット・アームという。人間とコンピュータのチェス対決はあるが、こちらはからだを使った試合。いったいアジラスはどのくらい正確に相手からの球を捉え、どのくらい速く打ち返すのだろうか。試合はオンラインでも中継されるという。

プロモーション・ビデオは、かなり期待をそそるつくりである。


助けを求めるロボットの重要なポイント

「スミマセ〜ン。ちょっとそこの棒を取って下さい」。

そんな風に、人間に助けを求めるロボットを『IEEEスペクトラム』が紹介している

これは、MIT(マサチューセッツ工科大学)で開発されているIKEAの家具を組み立てるロボット。以前ロボニュースでも紹介したことがあるが、クカ社のユーボットを利用したものだ。

そのロボットに逆意味アルゴリズム(inverse semantic algorithm)を統合すると、解決できない問題や間違いを認識し、それを解決するために何が必要かをはじき出して、人間がとれる行動に翻訳して助けを求める。あらかじめプログラムされているわけではなく、あくまでもアルゴリズムが動作するので、新しい状況にも対応するという。

ビデオを見ると、ロボットが「ちょっとすみません」とか、「白い板を裏返して下さい」、「ありがとうございます。あとは大丈夫です」などと言っている。そのさまがおかしくて噴き出してしまいそうになる。

だが、ここでは人間としっかりコミュニケーションができるように、ロボットは直面している問題のコンテクストに合った方法で、自然言語で名詞、動詞を用いて発言し、的を得た、クリアーで簡潔な表現で助けを求められるようにしているという。たとえば、「黒いテーブルの上に載っている白い棒を、青色のロボットに渡して下さい」といったような具合だ。実に具体的に言うのである。

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